高校入試

2024大学入試共通テスト国語の問題を解いてみた。入試問題はどこへ向かっていくのか。

高校入試

こんにちは。先日の英語に引き続き、共通テストの国語の問題を解いてみました。大学入試が変わると、中学入試・高校入試が変わります。今年の問題はどういったものだったのか、解いてみての感想を紹介していきます。

かつてのセンター試験に近づいた?

最近の共通テストには複数の資料を用いた問題で受験生の情報処理速度を問うようなものが並んでいました。昨年解いた時には、自分が大学受験生だったころに解いていたセンター試験とはずいぶん見た目が変わったな、と思っていましたが、今年の問題はセンター試験の頃の出題に戻った印象でした。

昨年までは、複数の評論文を読んで設問に答える形だったのですが、今年は一つの評論文を読んで答える形式でした。「表論文を読んでの感想文を推敲する」という形式の問題がありましたが、時間がかかるものではありません。

小説文も、本文の後ろに資料という名前の短文があり、関連付けて答えるものでしたが、二つの長文を見比べるわずらわしさはありませんでした。

個人的に小説文の文章は面白かったです。気になる方は是非、問2の小説文だけでも読んでみてください。

※古文・漢文も含めて80分で解きましたがここでは省略します。

入試問題はどこへ向かっていくのか

冒頭にも書いた通り、大学入試が変わると、それに合わせて高校入試も変わっていきます。いろいろなセミナーでも言われていることですが、複数資料を組み合わせて思考させるような問題は、全国の高校入試の傾向にも反映されています。

それがこれからの時代に求められる能力ということなのでしょうか。近隣の桜美林高校の先生とお話をした時にも、「学力よりも情報処理能力が問われる今の共通テストを受ける生徒たちは酷だ」とおっしゃっていました。

複数の文章、複数の資料を読んで考える力は確かに必要だと思います。ただ、それにものすごくシビアな時間制限があるのが問題だと感じます。先日、ネットで「共通テストはSPI化している」という書き込みを目にしました。(※就職活動の際の適性検査)

どの年代の受験生が受ける試験だとしても、それが学力検査である以上は積み上げてきた学力をはかれる問題であってほしいと思います。

そう考えると、複数の文章を行ったり来たりするわずらわしさが薄れた今年の共通テストは、受験生にとっていくらか優しくなったといえるのではないでしょうか。それでもかなり時間的にシビアだと感じます。量と時間のバランスをもう少し改善してくれるといいのですが。

中学生にも伝えていきたい

中学生は今、何のために勉強しているのか。それは高校合格というゴールのためではなく、日々の生活で成長するため、「できるようになった」を実感するためだと思っています。そして、高校に進学後も勉強し続けていく基礎体力作りの意味合いもあります。

高校3年生の2人に1人が受験をせずに、いわゆる年内受験(総合型選抜・推薦入試)で大学やその他の学校への進学を決める時代です。

当塾の生徒全員が共通テストを受けるとは限らないわけですが、社会に出る前の、学校という場所での学びのゴールの一つとして、「今の高校生にはこういう力が求められているんだ」ということは、伝えられるようにしていきます。

当塾は小学生・中学生対象の学習塾ですが、受験に関わるプロとして、英語・数学・国語の問題には最低限目を通しています。理科社会の各科目についても、今のところブログ記事の題材にする予定はありませんが、随時解いていきます。

また、来年からはいよいよ新しい科目の試験もスタートします。「情報」の問題は特色検査の出題傾向にも似ているため、注目しています。この後、2024年度数学の共通テストレポートも公開しますので、そちらもぜひご覧ください。

共通テストの問題(過去3年分)はこちらから見ることができます。
過去3年分の試験問題 | 独立行政法人 大学入試センター

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