こんにちは。今回の記事では、私立高校の推薦入試についてまとめていきます。主に私立高校が第一志望の方が選ぶ受験方法ですね。
よく、「推薦と専願の違いは何ですか?」というご質問をいただくこともあります。二つの入試方式の違いについても後半でまとめていますので、是非最後までご覧ください。
推薦入試とは
出願時に中学校長からの推薦書を提出する入試方法です。
2023年春は、山手学院、帰国生入試と全国枠入試の募集のみ行う慶應義塾湘南藤沢、書類選考を行う鎌倉学園・法政大学第二・法政大学国際の計5校を除くすべての私立高校が推薦入試を実施しました。
その高校を第1志望にしている生徒が対象です。
※他の高校受験は不可
試験は面接のみ(作文を課す高校もある)で、筆記試験は行われないのが一般的です。ほとんどの学校の場合、中学と高校の間で事前に入試相談が行われるため、内申などの出願資格(打診基準)を満たしていれば、不合格になる可能性はほとんどありません。ただし、慶應義塾高校のように、出願資格を満たしていても不合格者が出る高校もあります。
※2012年春まで多くの高校で行われていた推薦(公立高校の前期選抜に限って併願が可能)は、公立高校の入試制度の変更(前期選抜の廃止)により、2013年度入試からは実施されていません。
打診基準・相談基準について
前述の通り、一般受験(オープンなど)以外の入試では、各私立高校が事前に定める内申点等の基準を満たしているかどうかで、合否が大きく左右されます。打診基準には以下のような内容が用いられます。
内申
9教科合計での基準を設定している高校が県内で推薦入試を実施する高校の約8割を占め、最も多くなっています。
内申以外の内容
内申以外のさまざまな条件を満たしている場合に、内申合計に加点するなどの優遇制度がある高校が多くなっています。例えば、次のような内容が評価対象になります。
推薦入試で検定取得者を優遇する私立高校
〈英検(実用英語技能検定)〉
級 | 高校名 |
準2級 | 向上(特進コース)、桐蔭学園、東海大学付属相模、 桐光学園、横浜翠陵(特進コース・国際コース) |
3級 | 武相(特進コースを除く)、向上(選抜コース・文理コース)、 光明学園相模原、立花学園、横浜翠陵(文理コース) |
4級 | 柏木学園 |
〈漢検(日本漢字能力検定)〉
級 | 高校名 |
準2級 | 向上(特進コース)、桐蔭学園、東海大学付属相模、 桐光学園、横浜翠陵(特進コース) |
3級 | 武相(特進コースを除く)、向上(選抜コース・文理コース)、 光明学園相模原、立花学園、横浜翠陵(文理コース) |
4級 | 柏木学園 |
〈数検(実用数学技能検定)〉
級 | 高校名 |
準2級 | 向上(特進コース)、桐蔭学園、東海大学付属相模、 桐光学園、横浜翠陵(特進コース) |
3級 | 武相(特進コースを除く)、向上(選抜コース・文理コース)、 光明学園相模原、立花学園、横浜翠陵(文理コース) |
4級 | 柏木学園 |
※各高校(学科・コース)が優遇する級のうち、最も下位の級を示しています。
※学校によっては、一般入試の際にも優遇します。
※2023年春のデータを一部抜粋
入学難度が高い高校ほど、上位の級に合格していないと加点項目として認めてもらえないということがお分かりいただけると思います!
推薦入試と専願入試の違い
よく、面談などで「推薦入試と専願の違いって何ですか?」と質問をいただくことがあります。どちらも私立高校を第一志望としている受験生が対象のものなので、確かにほとんど違いはありません。
しかも、ほとんどの場合内申点で合否が決まるので、余計に違いが分かりにくいところです。今回は、共通点と異なる部分を表にまとめてみたので、ご覧ください。
推薦入試 | 専願入試 | |
---|---|---|
他校との併願 | 不可 | 不可 |
合否 | 打診基準到達 で合格確約 =内申で決定 | 打診基準到達 で合格確約 =内申で決定 |
入試の時期 | 1月 | 2月 |
選考方法 | 面接 or 書類選考 | 学力試験 or 書類選考 |
黄色いマーカーを塗った部分が推薦入試と一般入試の専願の違う部分です。基本的には同じなのですが、選考時期や選考方法に違いがあります。
内申基準は推薦入試のほうが専願入試よりやや高い傾向にあります。
まとめ
ここまで、推薦入試についての情報をまとめてきました。行きたい高校が私立高校の場合には、まずは推薦入試の内申点を目指して、日頃の学校生活やテスト対策を頑張りたいです。
また、検定などで優遇してもらえることもありますし、委員会活動・生徒会活動が後々ポイントになることもあります。これを読んでいる下級生の人は、今のうちから色々なことに取り組んでいきましょう!
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主体性、主体的という言葉が教育現場のいたるところで飛びかっています。委員会や部活動、係や授業中の発言など“やった方がいい”ことはたくさんあります。本当はやりたくないのに、評価や加点項目のためにやるのはどうなのか?
こういうことを言う人がいます。
無理強いはしませんが、遠慮してやらないよりは断然やった方が良いと個人的には思います。動機がどうであろうと。
色々なことにトライしていく中で、自分の得意不得意がわかっていく。そんな中学校生活を過ごして欲しいです。ほめられたい。評価してもらいたい。そういう気持ちがスタートだって何の問題もありません。経験することでしが自分のできることとできないことがわからないのなら、やってみるしかないわけです。世間が言う「不純な動機」でも、様々な未知に飛び込めるよう人になって欲しいと思っています。13~15歳の経験値って、お金ではとうてい買えない貴重なものなんですよ。
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