【書籍紹介】保護者世代向けの金融本を読んで、子どものお小遣いと勉強のご褒美について考えた。

query_builder 2026/10/22
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今回は、かんき出版様から書籍をご提供いただいたので、ご紹介したいと思います。


今回読んだのは、IKさんの『きみを自由にするお金という武器について 35歳でサイドFIREした父が子に伝えたい10のこと』です。


35歳でサイドFIREを達成した著者が、お金との付き合い方や資産形成について、自身の経験をもとにまとめた一冊です。


内容は資産運用に関する話が中心で、普段このブログで扱っている教育や高校入試とは少し違うテーマです。


ただ、読み進めていく中で、塾講師として興味を引かれる部分がありました。

それが、子どもへの金融教育について書かれたところです。


お手伝いを「家庭内ビジネス」に

本書では、著者が6歳の息子さんと実践している「家庭内ビジネス」が紹介されています。


家の中で仕事を見つけ、その仕事に対していくら報酬をもらうのか、親子で話し合って決めるという取り組みです。


単に「お手伝いをしたら10円」という話ではありません。

自分で仕事を探したり、親に提案したり、ときには家族を巻き込んだり。

お金を使うことだけでなく、お金を稼ぐことも家庭の中で経験させているわけですね。


こういう金融教育の方法もあるのか、と興味深く読みました。

もちろん、家庭のお手伝いをどこまでお金に換算するかは、それぞれの家庭で考え方が違うと思います。


ただ、子どもが自分で仕事を考え、その価値について親と話し合うという経験は、なかなか面白いなと感じました。


勉強には報酬を設定しない

そして、もう一つ気になったのが、著者は勉強や身の回りのことには報酬を設定していないという点です。


この部分を読んだとき、最近繰り返し読んでいる、エドワード・L・デシの『人を伸ばす力―内発と自律のすすめ』を思い出しました。


デシの本では、報酬と動機づけの関係について書かれています。


もともと興味を持って取り組んでいたことでも、そこに報酬が与えられることで、かえってやる気が弱まってしまう場合があるという話です。


これ、勉強について考えると、なかなか難しい問題ですよね。

「テストで100点を取ったら1,000円あげる」

「勉強を1時間頑張ったら100円あげる」


こうしたご褒美が、勉強に取り組むきっかけになることはあると思います。


一方で、ご褒美をもらうことが目的になってしまったらどうでしょう。

ご褒美がなくなったとき、勉強する理由もなくなってしまうかもしれません。


もちろん、報酬を与えることがすべて悪いという話ではありませんし、勉強への意欲が高まる場合もあるでしょう。


ただ、目の前の行動を促すことと、子ども自身が進んで取り組むようになることは、必ずしも同じではありません。


塾で子どもたちと接していても、考えておきたいテーマだと思います。



お金の教育と、子どものやる気

今回紹介した家庭内ビジネスは、本書のほんの一部分です。

本書の中心は、資産形成やお金との付き合い方についての話で、金融教育だけを扱った本ではありません。


その中で、教育に携わる立場としては、この家庭内ビジネスの話が印象に残りました。


お金を稼ぐ経験を通じて、社会の仕組みを知ること。

一方で、何でも報酬と結びつけるのではなく、自分から取り組む意欲も大切にすること。


お金の教育について書かれた部分から、以前読んだ教育心理学の本を思い出すとは、読み始める前には思っていませんでした。


普段とは少し違うテーマの本でしたが、そんな発見もあった一冊でした。


※本記事は、かんき出版様より書籍の提供を受けて執筆したものです。
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