先日お伝えした入試問題分析セミナーの振り返りレポートです。今回は、社会編です。
この記事では、神奈川県入試の社会で点数を上げるためのポイントを3つ、一緒に確認していきましょう。
知識の強化
コロナ禍の出題範囲削減の年から、点数がとりやすくなっていた神奈川県入試の社会ですが、2024年度はちょうど良いくらいに難度が戻ってきました。
社会の入試なのに、適性検査のような情報処理問題が多いのが特徴ですが、平均点が下がるときには歴史の難問が出題されます。
難問とはいっても、決して教科書内容をはみ出るものではないのですが、問3(ウ)の鎌倉府が室町幕府の役職の一つだと判断できた受験生は少なかったのではないかと思います。
知らないと、「鎌倉幕府か?」と勘違いしてしまいそうな用語です。相模原高校や厚木高校の合格を狙っていくなら、このあたりまでしっかり押さえておきましょう。
知識も侮れないということがわかった一問でした。
原理原則
理科や特色検査も同様ですが、神奈川県の入試問題では原理原則の理解が問われます。
一見よくある出題のようで、パターンでは解けない複雑さを持っているのが特徴です。
行き詰ったときに、原理原則に立ち返って考えられるかという思考胆力のようなものが求められています。
問5(ウ)の為替相場に関する問題は過去に何度も出題されていますが、理解が難しい単元ということもあり、平均点は28.2%とかなり低く出ています。
塾生には、為替相場に関する問題は、過去問(追検査も含む)から類題を引っ張ってきて、すべて解いたうえで、疑問点をなくしてから入試に挑んでもらっています。
ここでは、為替相場に関する問題が出題された年度を紹介しておきます。
平成24年 |
平成25年 |
平成26年 |
平成27年 |
平成28年 |
平成30年 |
平成31年 本試験 |
平成31年 追検査 |
2023年 本試験 |
2024年 本試験 |
情報処理
そして、3つ目に情報処理能力です。
神奈川県入試当日の時間割(教科の順番)は英語・国語・数学・理科・社会という順番です。
最後の教科の最後の問題で、複雑な情報処理系の出題がありました。問7(エ)です。
一つの設問ですが、資料が4つもあり、3つの文の正誤を判断しなければいけない、8択問題です。
2024年の入試直後、2月に紹介した記事でも触れましたが、改めてここでも画像で紹介します。
これが唯一の配点5点問題。こういう問題を誤解なく解き切れる受験生が求められているんですね。
一問一答形式で問題を解くだけの勉強なんてもってのほかです。
普段の問題演習から、面倒なものにもしっかりと向き合って、社会科だろうと計算が必要な時には余白に計算して、答えを導く訓練をしましょう。
結論、
面倒くさいことを面倒くさがらずにできる人が、結局一番強いのです。
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