こんにちは。ホタル塾文系担当の中島です。先日、教材会社さんが主催する入試分析セミナーに参加してきました。
この記事では、主に英語の内容についてまとめていきます。
2023年度、英語の入試はどうだったのか?
全体的に
問題の形式は昨年と大きくは変わらず。問1(リスニング)の最後の問題は、正しい単語の組み合わせを選ぶ問題から、放送されたスピーチの内容に合う一文を選ぶ形式に変更されました。
そのため、少しだけ難化と言う人もいますが平均点から見ると、大きく難度が変わったわけではないと言えそうです。むしろ平均点は形式がほとんど変わらない昨年から比べてもわずかですが上がっています。
★合格者平均点(全日制)
2023年度:55.3点
公式発表
2022年度:52.1点
2021年度:54.6点
2020年度:49.4点
2019年度:49.8点
2018年度:56.1点
また、問2の単語の空欄補充も、2022年度は短めの文章に空欄が3つある形式でしたが、2023年度はそれぞれ独立した短い文に単語をあてはめる形式にマイナーチェンジされています。
見た目がころころ変わる神奈川県入試では、このくらいの変化は当たり前と思っておきましょう。
出題内容
★出題内容
大問数:8問
小問数:27問
解答形式:マークシート形式
※英作文のみ解答用紙裏面に記述
問1 | リスニング |
問2 | 語彙・イディオム |
問3 | 文法(空所補充) |
問4 | 文法(並べ替え) |
問5 | 条件英作文 |
問6 | 長文(スピーチ) |
問7 | 長文(条件整理) |
問8 | 長文(対話形式) |
トピック
総評と特徴
選択問題がほとんどで、選択肢の多さと複雑さで難度を保っています。問8(対話文読解)の最後の内容一致問題問題は、恒例の8択問題です。図やグラフの読み取りも、条件の整理が複雑であったり、本文中にある回答の根拠が隠れていたりと全国的にも難度は高めです。
問われ続ける文法知識の理解度
時制についての理解が問われる問題です。現在完了形と過去形の区別がついているか、少し深い理解が試されました。
パターンでの演習を重ねてきた中堅層の受験生であれば、「for three years 」につられて現在完了だと判断したかもしれません。
しかし、現在完了は過去のあるときから現在につながる時制を表します。この文は「when I was child」とあるように過去のことを表している文なので、1を選ばなければいけない問題でした。
大学入試では、センター試験から共通テストに変わって文法問題が消えました。学校の授業でも使える英語ということで、文法事項を扱う時間が減っているという現状を耳にします。
神奈川県がこういった文法や語句の正確な理解を試しているのは、そういった現状に警鐘を鳴らす目的もあるのではないかとも思えます。
中1の頃から一つ一つの文法に対して、正確な理解をしたうえで演習を重ねることが大切です。
ちなみに、問4(語順整序)の(エ)も非常にわかりづらい英文でした。全国的に高校入試でも文法問題が減少している中で、神奈川県は全国最多の文法問題数を誇ります。
全国屈指の読解量
神奈川県入試の英語は、読まなければいけない英語の量が全国屈指レベルです。問題冊子全体で5500個程度の英単語です。
長文読解の大問(6,7,8)だけで見ても、1900語弱です。しかもこの中に、複雑な設問の答えの根拠が散りばめられています。まず、読む速さは大前提ですね。
それに加えて精読力も必要です。一文が関係詞や接続詞で長くなり、意味のとりにくい文も入り込んでいます。設問に正確に答えるには、「it」などの代名詞が何を指しているのかを正確に読み取る必要もあります。
年々分量が増えているため、受験生の読解スピードアップは欠かせなくなります。
設問を先に読んで、根拠を見つけたら印をつけるような「解き方」も訓練していく必要があります。ただ、そういったテクニックだけでなんとかなるものではありません。日頃から学校の教科書を使って、長い文に触れる免疫力をつけることが大切です。音読を日々の学習に取り入れることをおすすめします。
共通テストの色合いも
知識問題を39点分出題している比較的保守的な神奈川県入試ですが、それでも共通テスト的な要素は見られます。英語であっても、情報処理力は試されています。
グラフや資料を見ながら文章を読んで、条件を整理して正しい答えを出すような形式の問題は、トレンドと言ってもよいでしょう。大学入試共通テストではそういった問題が教科を問わず出題されています。
上の画像は2023年度神奈川県入試の問6(イ)、対話文を読んで期日までにやらなければいけないことを整理する問題です。こういった、ストーリーボード的な設問は共通テストでも出題されており、関連性がうかがえます。
似たような見た目の問題が、2022年度の共通テストに出題されています。活用力を問うような問題は石川県や兵庫県、島根県などの他県でも出題されています。
予告なしにいろいろと変化するのが神奈川県入試です。神奈川県の過去問を解きつつ、他県入試で様々な問題に触れるとより対応力がつくのでオススメです。
まとめ
とにかく読解力。大量の英文を目の前にしてもたじろがない英語力が求められます。それはやはり日ごろの学習から。
いろいろと問題集はありますが、是非教科書での学習を大事にしたいです。全中学生の手元にある教科書が一番の教材です。現在の教科書ではQRコードで音声を聞くこともできます。
また、「教科書ガイド」という教材と併用して、日本語を英語に直す「復文」という勉強法をやり込めるとさらに良いです。
そのうえで、満点を目指すのであれば、文法問題の演習と資料活用問題の実践を積みましょう。
特に英語は、中3になってから何かを始めるのでは間に合いません。中1中2の頃からの学習を大切にして、積み上げていきましょう。
まとめ
とにかく読解力。大量の英文を目の前にしてもたじろがない英語力が求められます。それはやはり日ごろの学習から。
いろいろと問題集はありますが、是非教科書での学習を大事にしたいです。全中学生の手元にある教科書が一番の教材です。現在の教科書ではQRコードで音声を聞くこともできます。
また、「教科書ガイド」という教材と併用して、日本語を英語に直す「復文」という勉強法をやり込めるとさらに良いです。
そのうえで、満点を目指すのであれば、文法問題の演習と資料活用問題の実践を積みましょう。
特に英語は、中3になってから何かを始めるのでは間に合いません。中1中2の頃からの学習を大切にして、積み上げていきましょう。
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