以前、最新版の近隣高校の大学合格実績を公開したとき、海老名高校にお子さんが通っている保護者の方からメッセージをいただきました。
“海老名高校と相模原弥栄高校の大学合格率を比べるとき、弥栄高校の卒業生数が4つの学科合計になっていることを考慮すべきではないか”
ざっくりいうとこのような内容です。おっしゃる通りのご指摘です。
▶2026春最新!相模原地域の高校の大学進学実績をまとめてみた!~公立高校編~
元記事のデータは大学通信さんの発表をまとめたものであり、横並びに数多くの高校を比較することができますが、相模原弥栄高校の各学科の合格者数などは網羅していません。
そこで、改めて海老名高校と相模原弥栄高校普通科の大学進学実績を比較してみました。ここで使ったデータはそれぞれの高校のHPに掲載されている公式発表のPDFデータです。
相模原弥栄には4つの学科がある
海老名高校は普通科の高校です。 一方、相模原弥栄高校には普通科のほかに、音楽科、美術科、スポーツ科学科があります。
2024年春の卒業生335人のうち、普通科は188人。 2025年春も卒業生340人のうち、普通科は195人です。
相模原弥栄高校の卒業生のうち普通科は6割にも満たないんですね。 音楽科から音楽大学へ、美術科から美術大学へ進学する生徒もいます。
高校入試でも普通科とは異なる特色検査が行われている学科ですから、海老名高校と大学合格実績を比較するなら、相模原弥栄高校については普通科だけを取り出してみた方が実態に近そうです。
ちなみに、相模原弥栄高校の普通科と海老名高校の高校入試データはこんな感じです。
入学難度が近い二校。どちらも相模原から通うことができる高校で、県立相模原高校などのトップ校の一段下の位置につける高校として、比較されることも多いです。
学校全体と普通科ではこんなに違う
今回は、2024年春と2025年春の大学合格実績について、海老名高校と相模原弥栄高校普通科で比較してみました。
※大学合格者数は延べ人数です。同じ生徒が複数の大学・学部に合格した場合はそれぞれカウントされます。
そのため、以下の割合は「その割合の人数の生徒が合格した」という意味ではないことにご注意ください。
まず試しに、GMARCHに対する合格率を見てみます。
2024年春の相模原弥栄高校全体では、卒業生335人に対してGMARCHの合格数は110でした。
卒業生数に対する割合は約33%です。 ところが、普通科だけを取り出すと、卒業生188人に対してGMARCH合格数は99。 割合は約53%にまで上がります。
2025年春も同様です。 学校全体では卒業生340人に対してGMARCHは110で約32%。 普通科では卒業生195人に対して112で、約57%になります。
これはかなり印象が変わりますね。
相模原弥栄高校全体の数字を使って海老名高校と比較すると、音楽科・美術科・スポーツ科学科の生徒も母数に入ります。
もちろん学校全体の大学合格実績として見るなら、その数字で間違いではありません。
ただ、高校受験で海老名高校と相模原弥栄高校普通科を比較する材料として使うなら、そのままでは少し無理があります。
海老名高校と弥栄普通科を比較
ということで、弥栄については普通科だけで比較をしていきます。
2024年春と2025年春の国公立大学、早慶上理、GMARCH、日東駒専への延べ合格者数を、卒業生100人あたりに直してみました。
| 2024 弥栄普 | 2024 海老名 | 2025 弥栄普 | 2025 海老名 | |
|---|---|---|---|---|
| 国公立 | 7.4 | 5.2 | 9.2 | 6.4 |
| 早慶上理 | 6.4 | 8.8 | 6.7 | 5.7 |
| GMARCH | 52.7 | 71.9 | 57.4 | 61.3 |
| 日東駒専 | 42.0 | 52.8 | 41.0 | 51.0 |
※卒業生100人あたりの延べ合格者数
こうして見ると、学校全体の数字を見たときとはだいぶ印象が違います。
■国公立大学
国公立大学では、2年とも相模原弥栄高校普通科の方が高い割合になっています。2024年春は弥栄普通科7.4に対して海老名5.2。2025年春は弥栄普通科9.2に対して海老名6.4です。
実数では生徒数の多い海老名高校の方が多いですが、母数が異なります。 国公立大学への合格実績を見る限り、相模原弥栄高校普通科もかなり頑張っているといえるのではないでしょうか。
■早慶上理
早慶上理では大きな差はありません。 2024年春は海老名高校、2025年春は相模原弥栄高校普通科の方が高くなっています。
このレベルになると合格者数そのものがそれほど多くないので、年度による違いも大きくなりますね。
少なくともこの2年間の数字からは、早慶上理への合格実績で両校に大きな差があるとは言えなさそうです。
■GMARCH
一方で、GMARCHでは海老名高校が上回っています。2024年春は、海老名高校が71.9に対して、相模原弥栄高校普通科が52.7。
2025年春は、 海老名高校61.3に対して、相模原弥栄高校普通科57.4です。
2025年春はかなり近い数字ですが、2年とも海老名高校が上回っています。
以前の記事では、学校全体の数字から海老名高校と相模原弥栄高校を比較しました。 普通科だけに絞るとその差はかなり小さくなりますが、GMARCHへの延べ合格者数では、それでも海老名高校の方が多いという結果になりました。
■日東駒専
日東駒専も海老名高校の方が高いですね。 2024年春は海老名52.8、弥栄普通科42.0。 2025年春も海老名51.0の弥栄41.0です。
こちらは2年とも10ポイント前後の差がついています。
GMARCH、日東駒専といった首都圏の私立大学への合格者率では、海老名高校に分がありそうです。
GMARCHの中身も見てみる
大学群でひとまとめにすると、見えない部分もあります。 2025年春の大学別の合格者数を卒業生数との割合で見てみると、中央大学や法政大学では相模原弥栄高校普通科も高い数字になっています。
海老名高校は明治大学や青山学院大学なども含めて、GMARCH全体にしっかりと合格者を出しています。
一方で、相模原弥栄高校普通科も特定の大学では海老名高校と同程度、あるいはそれ以上の割合で合格者が出ています。
この二校に限った話ではありませんが、「GMARCH○人」だけを見るより、どの大学に合格者が出ているのかまで見た方が、それぞれの高校の特徴は見えてきます。
この点については、また別のところでまとめていきます。
まとめ
大学合格実績だけで高校を選ぶものではありません。 ただ、高校3年間を過ごす環境を考えるときに、その高校に通った先輩たちがどのような進路を選んでいるのかを知っておくことには意味があります。
また、海老名高校と相模原弥栄高校ですが、学力帯は似ていますが、学校の雰囲気や立地も異なります。相模原から通うのであれば、通学手段も変わってきます。
文化祭や説明会に参加して、必ず比較をするようにしましょう。比べることで初めて見えてくるものはたくさんあります。
以前の記事でも書きましたが、高校選びは環境選びです。
高校選択のヒントの一つとして、入学時の難度だけでなく、3年間過ごした後の出口も見ておきたいですね。
この記事が参考になれば幸いです。
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