東京都八王子市にある私立高校、明治大学付属八王子中学校・高校の説明会に参加してきました。
いわゆるMARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)や六大学にも入る明治大学の付属であることから人気の学校です。東京都内の学校ですが、八王子にあるため、横浜や相模原からの通学者も一定数います。
実際に足を運んでみての感想や、塾・教育関係者向けに行われた説明を聞いての情報をまとめていきます。
自然の中での学び
「明八(めいはち)」の愛称で親しまれる学校は、八王子の市街地からは外れた、どちらかというとあきる野の自然の中に位置しています。
京王八王子駅の近くから出ているスクールバスに乗ると25分ほどで学校には着きますが、他の学校に比べて決してアクセスが良いとは言えません。
専用のスクールバスが学校と八王子駅・拝島駅とをそれぞれ往復
しかし、その分環境は素晴らしいと感じます。お邪魔したのが6月の初旬で梅雨入り前だったこともあり、新緑の何とも言えない緑色がとてもきれいでした。
その場に行かないとわからない空気のキレイさがありますね。
入試広報主任の小川先生も、「受験校を考えるときには必ず実際に来てほしい」ということをおっしゃっていました。足を運んで、あの場所で空気を吸って肺に入れないと、明八の良さの一つである環境は体感できません。
少しでも気になる人は、ぜひ実際に行ってみてください。
校舎内の雰囲気は非常に落ち着いていて、授業もかなり静かでした。教育実習生の受け入れ期間という、外部の人には見せたくない?期間にもかかわらず、自由に見学させていただきました。
ちなみに、部活動への加入率も高く、スクールバスの関係で活動時間は短いものの、多くの生徒さんが文武両道に励んでいるということです。
野球やラグビーは盛んなイメージがありますね。一部の強化指定部では、いわゆるスポーツ推薦入試もあります。
校長に就任されて5年目という林校長先生も、体育科で陸上部で熱心に指導されていたそうです。見た目からして体育会系な林先生は、なんと明治大学出身ではなく、日体大のご出身だそうです。個別でお話しできたタイミングで、部活動への力の入れ方について質問したところ、部活動もどんどん盛り上げていきたいということを力強くおっしゃっていました。 |
敷地内に専用野球場と人工芝のグラウンドがある
明治大学への内部進学
会の冒頭でお話しされた林校長先生は、明八の特徴を大きく分けて、自然豊かな環境と、明治大学の付属であることとおっしゃっていました。
特に保護者の方は、我が子の将来を想像したときに有名大学の付属校であるというところに魅力を感じる方が多いと思います。
明治大学への内部進学率は90%を超えており、ほとんどの卒業生が明治大学へと進んでいます。
林先生も「本校(=明大八王子)の教育は明治大学の教育とともにある」とおっしゃっていました。
明治大学に進学しないパターンとしては医療・薬学系の大学への指定校推薦での進学や国立大学への受験が見られます。
ちなみに、明治大学への内部進学は学校内での試験をもとにした学力状況と、TOEICなどの外部英語試験の点数、資格での優遇をもとに決められるそうです。
「明治大学への進学を前提とした授業に参加できる基礎的学力」を見られる高校入試を突破した生徒であれば、入学後に周りと同じように学んでいればまず問題ないということでした。
中学入学者と高校入学者
明大八王子では、高校受験をして入学した生徒は、高1の一年間は中学からの内進生と混合クラスで学び、高2からは文系と理系クラスに別れて学習するということです。
中学校は40名×4クラス程度、高校は40名×8クラス程度の人数で、高2・高3の文系理系の比率は、8クラス中、文系6クラスで理系2クラスだそうです。
高校入学者はほとんどの子が第一志望で入学してくる子なので、明治大学への進学を前提にモチベーションを高くもって学ぶことができるとのことです。
入試情報
中学受験のお話のあと、高校受験のお話を伺いました。中学入試は「基礎的な学力」を、高校入試は「明治大学への進学を前提とした授業に参加できる基礎的学力」を見るものとしています。
中入試、高入試に共通して20点分漢字の出題があったり、難問や奇問は出題しないという方針から作問されたりと、基礎的な学力が求められています。
ただ、受験者のレベルが高いので、楽に合格できる高校ではありません。第一志望者が多い、しかもレベルの高い入試です。
ここから、入試制度を見ていきましょう。
※高校受験対象の塾ブログなので、高校入試のみです。
■推薦入試
・出願条件
内申34/45以上
・選抜方法
英数国の学力試験 | 100点×3=300点 |
内申点 | 45点×8=360点 |
面接 | 態度や服装等を見るもの |
660点満点と面接の内容をもって決められるということです。面接は1対5のグループ面接です。
神奈川県内の多くの私立高校の「推薦」入試とは異なり、不合格者の出る推薦入試です。25年度の入試結果では倍率が3.3倍※となっています。
※選抜は男女で異なります。中学からの内進生とあわせて、男女比が1対1になることを目指して合格者を選抜しているとのことでした。
したがって、「内申が34あるから大丈夫」ということでは決してありません。むしろ、内申34で合格している人は、男女ともに一人もいません。※内部のデータを見せていただきました。
受験者の内申ごとの合格率を見せていただきましたが、43/45くらいでやっと、50%をこえてきます。内申が8倍されるのでかなりの影響力を持ちますね。
内進43というと、神奈川県の公立高校では、厚木高校や川和高校のレベルです。かなりハイレベルな推薦入試だということがわかると思います。
■一般入試
・出願条件
とくになし
・加点項目
推薦入試受験者は学力試験の合計点数に10%分加点
・選抜方法
英数国の学力試験 | 100点×3=300点 |
推薦入試にはリスニングがありませんが、一般入試の英語には20/100点分、英検3級程度のリスニング試験が含まれます。
23年度の倍率は3.7倍、24年度が3.8倍、25年度が7.7倍と、高倍率だったところからさらに上がっています。東京都は24年度から私立高校の無償化が始まっているのでその影響もあるでしょうか。
加点項目として、推薦入試で不合格になった人が一般入試でも出願する場合には、志望度が高いと判断して得点の10%分の点数が加点されるということです。
特に男子では、この加点項目のおかげで合格できるという例が多いそうです。
志望度が高いのであれば、推薦入試から受験することを強くお勧めするというお話でした。実際、データを見てもそう思います。
繰り返しになりますが、受験すれば必ず合格するというものではありません。他の私立高校を併願受験し、確約をもらったうえで、受験するようにしてください。
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