【国語】2025年度(令和7年度)の神奈川県高校入試問題を解いて感じたことを率直に。

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2月14日、カナロコさんに問題が掲載されて、生徒が自己採点から帰ってから問題を解きました。


感じたことをざっくばらんに書いていこうと思います。難化・易化はあくまで一個人の感想としてみてください。


全体的には見た目の変化はありませんでした。大きな傾向変化はないと言っていいでしょう。強いて言うなら問三(ク)でしょうか。


問一 隔年で出題される韻文 今年は俳句


(ウ)は隔年で短歌と俳句が出題されていて、2025年度入試では俳句が出題されました。個人的には31音の短歌よりも17音と音数が少ない俳句の方が難しく感じますね。


「天心の」という表現が、(空)の中であると読み取れると選択肢を選べたと思います。心という漢字には、「気持ち」という意味に加えて「中心」という意味もありますからね。


このように漢字が持つ意味を意識しての学習が大切です。



問二 小説は読みやすく解きやすい?

小説文は読みやすく、解きやすかったのでは?問題文が昨年よりも短くなっていたので、時間配分に課題があった人は救われたかもしれません。


出典は、砥上裕將「一線の湖」から。芸術がテーマの小説で読みやすそうだったので、教室の本棚に追加しようと思います。


指墨画というものがあるんですね。「視覚よりも触れた感覚をもとに描いていく」という柱が読み取れると全体的に取り組みやすかったと思います。


それにしても、途中で出てくる「年配の女性」が誰なのかを楽しみに出典を読みなおそうと思っていたのに、しっかり(注)で神奈川県にネタバレされてしまいました。。。



問三 論説文は本文が難解

「〈私〉をデザインする」ということ、“自己デザイン”がテーマでした。今年も昨年に続いてテーマが難解ですね。大学入試で出題されてもおかしくない文章です。



細かい分析記事は他の先生や大手の学習塾が出してくれると思うので、ここでは一つだけ。


文章構造をつかむことの大切さです。


傍線2について答える問題では、「たとえば」という接続語を頼りに後ろの段落を読み進めると答えの根拠が見つかります。


傍線3についての設問でも「つまり」という表現をもとにその後ろを読み進めます。


接続語があるからのその後ろが説明になるというよりは、説明を書くからその接続語がつかわれるのですが、やはりこういう構造に気を使いながら読めると解くのも速くなります。


また、(ク)の問題では、本文を通して筆者が何を言いたいのか。要約したものを選ぶような問題が出題されました。


これらの問題を突破するには、語彙を増やしていくことに加えて、文章の論理構造を把握する練習、そして段落・文章の要点・要旨をとらえる練習を地道に積み上げていくしかありません。


次年度のカリキュラムでも、小学生から論理の学習、そして中学生では文章の要約を取り入れていきます。やはり、大切なことだと生徒たちに力強く伝えられそうです。


出典は、岩内章太郎「〈私〉を取り戻す哲学」でした。




問四 古文は取り組みやすくなった感

昨年は論説文に加えて古文が難しくなっていましたが、今年の問題はそれほど取り組みづらさは感じませんでした。



主語がはっきりしており、登場人物の会話文や傍線付近の記述から設問に答える根拠を探しやすい印象でした。


前半の土地の訴訟については、登場人物に加えて徳宗領という語句も混ざってやや読みづらかったかもしれません。。。


昨年の入試では傍線部で注のなかった「理非」に今年は注がついていましたね。



問五 今年も続いて複数テキスト

昨年見た目が大きく変わったところから続いて二つの文章から読み取った内容をまとめるというものでした。昨年の本試験と追検査と、模擬試験くらいしか練習題材がなかったと思います。



ただ、考え方は昨年の問題と変わらないので、昨年ほどの衝撃はなかったのではないでしょうか。





さいごに

漢字の持つ意味を意識しながら言葉を覚えていくこと。


文章の構造を意識して多くの文章を読むこと。


その文章が言いたいことをまとめる力をつけていくこと。



これらのトレーニングがこれからも必要だと感じます。実際に試験会場で問題を解いた皆さん、お疲れさまでした。


自己採点に来た生徒の問題用紙に残る筆跡を見て、不覚にもウルっと来ました。たった一人であれだけの量の問題を解き続けるのは本当にすごいことです。


ゆっくり休んでください。



面接や特色検査が残っている人は、一息ついて最後までやり切りましょう。


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