当塾では、中1中2が塾受験で、中3は会場受験で12月の全県模試を受験します。模擬試験については、中3の人の方が気になることも多いと思いますが、今回の記事では中3生向けではなく、中1・中2生向けの模擬試験直前の勉強について書いていきます。
定期試験だけでも大変なのに、模擬試験までそんなに頑張れない・・・という人もいるかもしれません。せっかく模試を受けるのなら、ここに書いてあることを一つでもいいので取り入れてみてください。
それだけで、いまから受ける・もしくは受け終わった模擬試験を何倍も活用することができるようになります。
そもそも模試前に勉強すべきなのか
先ほども書いた通り、この記事は中3生というよりは受験学年ではない中1や中2の人向けに書いています。
中3生なら模試前に関わらず、学校の勉強以上の入試向けの勉強をしていて当然ですが、中学1年生・中学2年生はまずは学校の勉強が第一です。模擬試験直前にならないと、なかなか普段の勉強以上の勉強をする機会はないはずです。
よく模擬試験直前の勉強について、「模試は実力を測るものだから直前の勉強は意味がない」などと言う人がいます。ですが、それは大間違いです。なぜなら、そもそも下級生の模試には、受験勉強のきっかけという意味合いがあるからです。
せっかくご家庭からお金を出してもらって、自分の時間を使って模試を受けるなら、事前の対策勉強をしましょう。中2生はこの模試が受験勉強のスタートになると一番良いですね。
具体的に何をするのか
中1・中2の模擬試験でも直前の勉強は必要だとお話ししました。それでは、何をするべきなのかを具体的に二つ、紹介していきます。
前回の模試を解いてみる
一つ目は、前回の模擬試験を解いてみる です。今は12月なので、中1・中2生も8月の模試があるはずです。また、直接見せるだけなら昨年の同時期の模擬試験がどのようなものか見せることはできます。
目的は、どういった問題形式なのかをつかんでおくこととです。そして、もし当日に時間配分でミスしないようにあらかじめ戦略を立てることが重要です。
神奈川全県模試は、中1・中2向けのものでも見た目・難易度共に実際の神奈川県入試そっくりに似せてあります。中1の8月だと、英語は習っていることが少なかったりするので入試そっくりとはいきませんが、中2になると中3にも解かせたいくらい本格的なものになります。
そのため、何も考えずに受験すると時間配分でやらかしがおこります。このあとにも書きますが、模擬試験は受けた後の動きが大切です。模試を受けて浮かび上がった弱点を補強していくときに、そもそも時間が足りなくて解けていないという状況は避けたいところ。
時間切れを起こさないように予行練習はしておきましょう。前回の模試を受けていない人は、相談しましょう。
前回の模試の問題を持っている人は実際に解いてみて、前回間違えた問題ができるようになっているかを確認、復習をすることも欠かさずに。
一番苦手な単元に絞って勉強
二つ目は、一番苦手な単元に絞って勉強 です。部活やクラブ活動、習い事でまだまだ忙しい下級生は、範囲表のすべてを勉強する時間は確保できないと思います。
上で紹介した、過去模試の確認が終わったら、単元を絞って対策をしましょう。出題範囲表の広い単元からさらに自分が仕上げる独自の範囲表を作るイメージです。
実際の範囲表 (中2 12月全県模試 英語) | 自分で決めた範囲表 |
---|---|
■中1までの学習内容 ■リスニング ■過去形、過去進行形 ■未来を表す表現 ■助動詞(must、may など) ■接続詞 ■不定詞(名詞的・形容詞的・副詞的用法) ■動名詞 ■感嘆文 ■There islare] ~. ■第4文型 | ■過去形、過去進行形 ■未来を表す表現 ■助動詞(must、may など) |
不定詞は最近定期テストでやったから大丈夫。忘れている過去形と未来を対策しよう。助動詞は塾の先生に大事だと言われたからここで勉強しておこう。
塾の先生など、周りに相談する人がいると計画を立てやすいですね。時間がない場合もあると思うので、苦手な教科や課題の教科に絞って勉強するのもOKです。状況によっては得意な教科で高得点を目指すというのも良いと思います。
だいたい2週間から10日前から対策を始めるつもりで計画を立てられるとベストです。模擬試験は、入試対策なのでかなり広範囲から出題されますが、このように自分で範囲を絞ってしまえばあとは定期試験対策と同じです。
解き直しまでが模擬試験です。
さて、模擬試験で一番大事な部分についての話です。一番大事なのに一番ないがしろにされている部分でもあります。多くの人が“大事なのはわかっていても取り組まない”解き直しにこだわれば、当然他の人よりも成績は上がります。
そして、結果がかえって来たらもう一度自分の問題用紙を持ってきて、周りと比べてどうだったのかを見ます。
鉄は熱いうちに打て
解き終わっていない問題がある場合は、答えを確認する前に自分で時間を延長して解いてみましょう。(もちろん解答用紙を提出した後ですよ)
そこで解けたのなら、時間配分を間違えたせいで損していることになります。飛ばすべき問題を飛ばすことができたのか、出来なかったのならどの問題に時間をかけすぎてしまったのかをきちんと確認しましょう。
それが終わったら、すぐに自己採点!解き直しは、試験終了後すぐにでも始めたいところです。国語や英語は本文内容を覚えているうちに解き直しをしてしまうのが、効率よく模試後の勉強を進めるコツです。試験後一週間以内に解き直しを終えることができたら最高。ここを目標にしましょう。
ただ、中には忙しくてなかなか進められないという人もいると思います。また、せっかく模試が終わったのにまだやることがあるのか…とうんざりしてしまう人もいるかもしれません。
ここで終わりにしてしまったらせっかく受けた模試の意味がほとんどなくなってしまいます!できない問題が多すぎて、直しが膨大だという人は優先順位を一緒に考えます。問題と自己採点の結果を持ってきてください!
一単元だけでもできるものを増やしておくことが、未来の自分を助けます。
結果がかえって来たら・・・
模擬試験が集計され、結果がかえって来たら、まず確認したいのは時間配分です。全県模試の場合には、単問ごとに正答率を出してくれます。周りの受験生も同じように得点できていない問題に時間をかけすぎていたのなら、戦略を間違えたことになります。
次に、自分が得点すべき問題をとることができたのかを見ていきましょう。全体の正答率を見て、周りの人ができている問題を自分が間違えているのならその問題だけでももう一度解いて、出来るようになっているか確認しましょう。
全県模試の個人成績表では、全受験者の正答率が30%以下の問題を正解すると☆がつきます。
また、全受験者の正答率が70%以上の問題でが不正解の場合には★がつきます。ここも復習の際の目安になります。
試験中には必ず、問題用紙に自分がマークした回答を残しておくようにしましょう。模擬試験後にすぐ、自己採点→解き直しを始めるためです。
さいごに
ここまで、大変そうだな・・・と思う部分も多かったかもしれません。もちろん、すべて実行できたら最高です。ただ、一つでも取り入れることができたら、それだけで何もしないで受けただけの模試と比べて何倍も効果的に模擬試験を活用できたことになります。
模試の前・模試の最中・模試の後、それぞれに意識した方が良いことがありますが、今回の記事では模試の前後の動きを紹介してきました。
今回の模試をきっかけに、勉強以外のことで忙しい中1中2のあなたが少しでも勉強に興味を持ってくれると嬉しいです。
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